先日、生鮮食料品の製造卸をされているお客様と話している中で、印象的な言葉を聞きました。
「うちの商品は“消費弱者”なんですよ」
最初はその意味がすぐには理解できませんでした。
しかし、話を聞いていくうちに、その言葉の重さに気づかされました。
■ 消費弱者とは何か?
ここで言う「消費弱者」とは、
**“売れなければ価値が急速に失われる商品”**のことです。
生鮮食品は、まさにその典型です。
・時間が経てば鮮度が落ちる
・見た目が悪くなる
・味や品質が劣化する
・最終的には廃棄になる
つまり、
**「売れない=在庫」ではなく、「売れない=損失」**なのです。
ここが自分のやっているビジネスモデルと違うところ。
在庫になっても売れ筋ならそのままの価格で1ヶ月後でも売れますからね。
■ 「買い控え」が直撃するビジネス
今の時代、物価高や将来不安から消費者の「買い控え」が起きやすくなっています。
このとき、多くの業種はこう考えます。
・少し売上が落ちる
・在庫が余る
・次の販売で調整する
しかし、生鮮食品は違います。
買い控えが起きた瞬間に、
・商品は売れ残る
・時間とともに価値が下がる
・最終的には廃棄になる
つまり、
売上減少+廃棄ロス=ダブルのダメージを受ける構造です。
■ 見えにくい「廃棄コスト」
さらに重要なのは、廃棄は単なる“商品ロス”ではないという点です。
そこにはすでに、
・仕入れコスト
・製造コスト
・人件費
・物流コスト
がすべて乗っています。
それが一瞬でゼロになる。
いや、むしろ廃棄コスト(処分費用)までかかるため、
マイナスになる可能性すらあるのです。
■ 現場のリアルなプレッシャー
この話を聞いて感じたのは、現場の緊張感の高さです。
生鮮食品のビジネスは、
・需要予測
・生産量の調整
・在庫管理
・販売スピード
そのすべてが、極めてシビアに求められます。
少しのズレが、大きな損失につながる。
だからこそ、「消費弱者」という言葉が出てきたのだと思います。
■ では、どう向き合うべきか?
この課題に対して、できることは何でしょうか。
いくつかの方向性が考えられます。
① 需要の見える化
過去データや天候、曜日、イベントなどをもとに、
より精度の高い需要予測を行う。
② 販売スピードの向上
値引きや販促のタイミングを最適化し、
“売り切る力”を高める。
③ 廃棄前提からの脱却
ロスを前提にするのではなく、
「どうすればロスを減らせるか」を起点に設計する。
④ デジタルの活用(DX)
在庫・販売・需要をリアルタイムで把握し、
迅速な意思決定につなげる。
■ 最後に
「消費弱者」という言葉は、少しネガティブに聞こえるかもしれません。
しかしその裏には、
・品質にこだわっている
・鮮度が価値そのものである
・お客様に良いものを届けたい
という、強い想いがあります。
だからこそ、このビジネスは難しく、そして価値がある。
今回の話を通じて、
私たちが日々何気なく手に取っている生鮮食品の裏側には、
時間との戦いがあることを改めて感じました。
そして同時に、
この課題に対してどのように価値を提供できるか。
それを考えることが、これからのビジネスにおいて重要になると感じています。
今回は”消費弱者”という言葉が気になったのでチャッピーにも対応策を聞きながら書いてみました。
さあ、今日もいい1日にしよう!