仕事をしていて、お客様のことを考えるとき、幸せだなあと思います。
どういうことかというと、提案しているものを採用いただけた後を想像するのですが、喜んでいただけている姿が浮かんできたときにそう思うんです。
あ、あぶない人とか思わないでくださいね。
これでも長く営業をやってきたからか、そんなことを思うようになっています。
おもしろいのはそれを強くイメージできるときとそうでもないときがあるんです。
そうでもないときは受注にならないですねえ。
笑っちゃうくらいイメージできた時は、その時点で発注している気分です。
営業として一番楽しい瞬間は自分が受注している時ではなく、お客様の喜んでいる姿、もっといえば笑顔を見ることができたときです。
とはいえ、そこまで行きつくにはなかなか長い道のりですし、今でもそう思います。
だから、うわべだけの知識ではだめですし、より詳しくなる必要があります。
ただ、詳しくても買っていただけないというのが営業の面白いところですね。
以前も書いたと思いますが、自分が忘れられないのは「自信をもって提案している途中で提案をやめて帰った」こと。
そのお客様にはそれを入れてもらっても喜んでもらえないと感じたのでお詫びして帰りました。
もちろん自信はあったので、使えるし、役に立つものではありました。
でも、喜んでいただける・・・ところにはいくつか足りなかった。
事務所に戻ってからいろいろ調べてようやく見つけたのが、自社で開発した製品だったときにはぐるっと回って行きついた、という満足感と足元を見なかった自分の未熟さ、と複雑でした。
実際にはその製品なら間違いなくフィットすると思えたので、すぐに再提案。
お客様は待っていただけていたので、提案の説明をしていったのですが、最後まで聞かずに、
「これ、使えるんだよね?自信ある?」
と聞かれたので、
「間違いなく皆さんに喜んでいただけます」と即答すると
「稟議あげるから。」
と言われました。
この時のことは20年以上前のことですが今でも忘れません。
なんだか不器用ですよねえ・・・。
提案商品については世の中にあるすべてのものを把握できませんし、その商品のサポート体制やその企業との取引可否等々いろいろ調べる必要がありますから常にアンテナを高くしておく必要があります。
さらに、今はモノの移り変わりがとても速い。
AIを取り込んだ製品は、出来のいいものになると本当にいろいろなことができますし、精度が高い!
こういったものを提案するときは、お客様の笑顔しか見えません。
こちらが幸せになります。
”営業という仕事は大変だ”といわれます。
確かにそういう一面はありますが、お客様が今使っていないものを提供し喜んでいただける仕事です。
昨日は異動するメンバーと後任の営業との引継ぎに同行したのですが、お客様が残念がる姿を見て、いい仕事をしてきたんだなあとわかりました。
帰り際、後任に「よろしく頼むよ」と言われた社長の表情には期待と願いが入り混じって見えました。
社長、大丈夫ですよ!安心してください。
さあ、今日もいい1日にしよう!