「レンガ職人は何を作っていますか。」という話は有名ですよね。
1人目は、「言われた通り、レンガを積んでいるんだ。」
2人目は、「設計図を見ながら家を作っているんです。」
3人目は、「ここで暮らす人がどんな生活をするのか想像しながらレンガを積んでいるよ」
さて、どの職人に家をつくってほしいでしょうか?
これはひとつのお話ですが、とても学びになりますよね。
この話を思い出すときに考えるのは、
自分はどんな思いで仕事をしているだろう?
です。
お客様の笑顔を想像しながら、自分自身もしあわせな気持ちで仕事をすることができたら最高ですよね。
きっと毎日が充実します。
たぶん日曜の夕方、サザエさん症候群にはならないと思います。
では、今の自分はどうでしょう・・・。
どうかなあ・・・と考えてみると、そういう思いでいる時とそうでない時がありますねえ。
でも、できるだけお客様が喜んでいただけている姿をイメージするようにしています。
さて、先日見かけてとてもうれしかった話です。
これは、お店で何かを作って店頭で売る、というような職業でしたら参考になるかもしれません。
東京で入ったパン屋さんですが、そこはバックヤードでこねて、寝かせて、焼いてをのぞけるお店でした。
お客様もたくさん入っていて、てんてこ舞いでした。
でも、お店のスタッフのみなさん、みな笑顔だったんです。
「なんでかなあ」と思ってみていました。
そうしたら、バックヤードからパンを持って出てきた方が、突然私に
「今日のパンはいかがですか?」
と聞いてこられたんです。
突然だったので驚きましたが、とてもおいしかったので、
「初めて食べましたかとても美味しいですよ」
と答えました。
ほんとにおいしかったんです。
すると笑顔で、
「良かったです」
と一言返ってきました。
うれしかったですね。
どうということはない話ですよね。
でも、作っている方がこちらのことを気にかけてくれているんです。
ただ「焼いていただけ」じゃないんですよね。
食べている人のことを気にかけてくれている。
その気持ちがうれしくて、一度でそのお店のファンになりました。
来ていただいたお客様が次にいつくるかなんてわからないんです。
明日来るかもしれないし、1ヶ月後かもしれません。
でも!
「あのお店、とてもおいしかったよ!」
という口コミが広がったら、自分は行かなくても多くの人を呼びます。
何気なく交わしたお客様との会話。
このことを知っていて、”目の前にいる人に喜んでもらいたい、一期一会”だと思って、心を込めて話をしたら伝わることはあるように思います。
そのときにそのパン屋さんの方がそこまで考えていたかはわかりません。
そこまで考えていなかったとしても、私はファンになりましたし、「こんなお店が東京にあったよ!」と話しています。
それだけで大きな影響をいただいていますよね。
人とのつながりはほんの些細なことで広がりますし、それを知っている人はいつも温和な表情で話しかけてくれます。
私もそうでありたいなあと思います。
さあ、今日もいい1日にしよう!