企業というのはいろいろな役割があり、仕事があり、その人の個性があります。
いわゆる会社勤めをしていると目的に対していつまでに、どのようにそれを達成するのか、あるいは新しいことを成し遂げるために考え、仕掛け、その仕事を勝ち取る、ということを繰り返しています。
特に営業職の場合はそうですね。
新規開拓、既存顧客の取引維持・拡大。
そんな中で最近思うのは”属人化”
その人でないとできないような仕事にしてしまうことですね。
特殊ではないけれどその人がアレンジしたために、他の人に引き継ぐことができない、というものがあります。
ひと昔前ならMicrosoft ACCESSで作られたプログラム。
とても便利なのですが、つくった人が異動になったり、退社したらその時点でとても厄介なものになります。
誰も修正ができない・・・。
Excelもそういうところがありますね。
計算式を駆使しているデータはその人が使うだけならいいのですが、
「これ便利だから使って」
と言われたデータが他のシートのデータを複雑に引っ張ってきているものは安易に直せないので厄介です。
先日そんなデータがあって、どこにどう紐づいているのか読んで、自分が使いやすいように直しました。
これもまた厄介なものを作ってしまったのかもしれません・・・。
パッと見て使いやすそうだと思える物じゃないと使いにくいですよね。
会社の中で属人化してたけどあまり影響がなかった、というものもあります。
定年で退職されていく方が抱えていた仕事。
その方が「この仕事は誰に引き継ぐんだ!このあと絶対に困るぞ!」と言っていた仕事ほど困っていません。
大変失礼ながら例外なく。
逆に静かにやめていった方の仕事ほど困ります。
そういう方は引継書をしっかり作られているので、読めばわかることも多いのですが
「これ聞いておけばよかった・・・」
ということも多いんです。
そういう方はやめた後も連絡が取れることが多いので助かっています。
場合によったらアルバイトで来てもらえないかと交渉することすらあります。
不思議なものですね。
さて、”職人”と名のつく人のいる職場はどうでしょうか。
世界の名工に選ばれるような手の感覚がとても優れていて触れるだけで凹凸がわかる人は別です。
それは属人化ではなく特殊能力ですので。
職人・・・例えば食べ物の場合。
その人がいなくなるとそのメニューが出せなくなるということがあります。
いえ、本当はあってはならないんです。
こういうことのないように日ごろからレシピや作り方を共有しておくことがその店にとってのリスク管理になるでしょう。
入社の時に契約内容として書いておくと良いと思います。
「入社後に習得あるいは創出したレシピ、商品化された品物のレシピは会社に帰属することとする。
それらについては作り方を含め、すべてを書面またはデータとして残すこと。」
例えば、こんな文書が使えますね。
ちなみに、この文章はAI(ChatGPT)で作成しました。
人は腕を磨き、いろいろ作れるようになるとおごりが出て、自分はこの店にいなくてはならない存在だと思い始めます。
複数店舗を経営していても同じメニューを出しているなら同じものを出したい。
「同じ名前なのに、向こうのお店とこっちのお店だと味が違うのはなぜ?」
まあ、それぞれの店の個性を出すなら別ですが、同じ名前の商品だとしたら味も量も見た目も同じにしたいですよね。
以前聞いたのは、
「味も見た目も違うから、家から10分の店ではなく40分かけて遠くの店に通っている」
という話。
同じ看板の店なのに、わざわざ遠くまで行くというのは・・・。
つくる人の話に戻りますが、その人でないと作れないというのはいろいろな面で足枷になりますよね。
その人が自分だけのメニューだと言わせないようにしなくてはいけないと思いますし、そのお店を守るためにも必要なことだと思います。
人としてどうの・・・ということを防ぐにも上の様な契約が必要だと思います。
これが守られないなら、お店のためにもその人は必要な人材ではないかもしれません。
さらに良くないのはそれを鼻にかけるような人。
「自分が辞めたら困るだろ?給料上げろよ。」とか
「これは自分が開発したんだから、だれにも引き継がない」という人は本当に困りますよね。
自分が本当に腕の立つ職人なら、自分の力だけで世の中と勝負してほしいものです。
これはこの食べ物屋さんの話ではなくて、自分が勤めている会社でも同じです。
会社やお店の看板がなくても、同じように売れるのか、商売させてもらえるのか。
自分の見解では「No!」です。
自分のことを知っているお客様であっても、例えば500万の買い物をしてくれるかといえばダメでしょうね。
1万円だって出してくれるかどうか。
看板というのはそういうものだと思います。
それを勘違いしてしまう人というのは本当に多いようです。
会社を辞めて他の企業へ行った元社員はみな言います。
「やめなければよかった。もっと自分はできると思っていた。全然看板が違うと勝負できない」
「福利厚生が違いすぎる。これでは社畜になってしまう」
まあ、言葉はそのまま載せていますので汚い言い方はお許しを。
そういうことに働いているときは気付かないんです。
自分もそういう時期がありましたし、引き抜きの話も何社からかありました。
でも、いろいろ考えると自分がこれだけ好きなことを言い、好きなことをさせてもらえる環境が他にあるとは思えない。
唯一あるとしたら自営で自分がリスクを承知で覚悟して取り組むことぐらい。
好きなことを仕事にするというのはそれを嫌いになる可能性があるのであまり興味がありません。
属人化、いい言葉ではないですね。
会社ではそれを盾にとって
「こんな資料を作ることができる私がいなくなったら困るでしょ!」
といっている人がいますが・・・。
自分からすれば、別にいなくても構わないと思ってしまいますけど。
あ、毒を吐いてしまいました💦
さあ、今日もいい1日にしよう!